東北から北陸にかけての主に日本海側に自生している日本固有種です。
オクチョウジザクラ
Cerasus apetala var. pilosa
東北から北陸にかけての主に日本海側に自生している日本固有種です。樹高は3〜6mほどで、主幹が明確な個体がある一方で、株立ちする個体もあります。他の桜と同様に樹皮は灰褐色で、横に伸びた皮目が見られます。3〜5月ごろ、葉の展開前か同時に白色または淡紅色の花を1〜3個づつ下向きに咲かせます。花弁は平開するため、萼筒と合わせて横から見ると丁の字に、またスパイスのクローブ(丁子)に似ていることから、その名がついたと言われています。花柄には開出毛が見られます。果実は6〜7月に黒く熟しますが、私が食した個体の味は苦味がなく味の薄いさくらんぼでした。果柄も開出毛が目立ちます。倒卵形になった葉の先端は尾状に長く伸び、重鋸歯ですが鋸歯の先には腺がつきます。蜜腺は葉身の基部または葉柄に付き、葉柄は毛だらけです。[1][2][3][4]
チョウジザクラ群
広義でのチョウジザクラ(Cerasus apetala)には、狭義の本種以外に、本州の主に太平洋側で見られるチョウジザクラ(Cerasus apetala var. tetsuyae)、長野県と岐阜県に自生している鋸歯が鋭く毛の少ないミヤマチョウジザクラ(Cerasus apetala var. apetala)があります。狭義のチョウジザクラは萼筒の基部が少し膨らみ、花弁の大きさが6〜8mm、花柱の基部側に開出毛が見られ、萼片には鋸歯があるのが特徴的です。一方で、オクチョウジザクラは萼筒があまり膨らまず、花弁がひと回り大きい1cm、花柱には毛がほとんどなく、萼片は全縁という違いがあります。
Gallery
倒卵形な葉の先端は尾状に長く伸び、重鋸歯ですが鋸歯の先には腺がつきます。
3〜5月ごろ、葉の展開前か同時に白色または淡紅色の花を1〜3個づつ下向きに咲かせます。
萼片は全縁です。
花柱には毛がほとんどありません。
果実は6〜7月に黒く熟します。
他の桜と同様に樹皮は灰褐色で、横に伸びた皮目が見られます。
Property
| 分 類 | |
|---|---|
| 和名 | オクチョウジザクラ(奥丁字桜) |
| 学名 | Cerasus apetala var. pilosa (Syn. Prunus apetala var. pilosa) (Syn. Prunus apetala subsp. pilosa) |
| 目 | バラ目(Rosales) |
| 科 | バラ科(Rosaceae) |
| 属 | サクラ属(Cerasus) |
| 分布 | 日本 |
| 国内 | 本州 |
| 用途 | |
| 特 徴 | |
|---|---|
| 針広 | 広葉樹 |
| 常落 | 落葉樹 |
| 樹高 | 小高木 |
| 葉形 | 単葉(不分裂) |
| 葉序 | 互生 |
| 葉縁 | 鋸歯 |
| 雌雄 | 雌雄同株(両性花) |