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ナナカマド
Sorbus commixta

 北海道から九州の山地に生えています。樹高は10~15mで株立ちになるものもあり、太さが30cmほどになります。樹皮は淡褐色で横に皮目が延びて平滑ですが、老木になると裂けて剥がれるものもあります。[1][2][3]

 5~6月に白い小さな花を多く咲かせ、9〜10月になると5mmほどの球形の実が赤く熟します。北海道では、秋の紅葉と赤い果実が美しいため道路沿いに植えられることが多く、自治体の樹として指定しているところも多いです。葉が枯れて落ちた後でも実は残り、冬から春になるころの鳥のえさになります。葉は、秋になると葉と一緒に落ちる枝の左右に生えます。このような葉の生え方を「羽状複葉(うじょうふくよう)」といいます。

苦み成分アミグダリン

 ヨーロッパ原産のセイヨウナナカマドの果実はジャムやゼリーに使用されているそうですが、本種は苦みが強く食べるのには適しません。この苦み成分は青梅にも含まれる青酸配糖体であるアミグダリンやその関連物質です。[4]

名の由来

 材は緻密で割れにくく、道具の柄といった器具に使われます。ナナカマドは燃えにくく、かまどで7回焼いてもまだ焼け残るため、また炭焼き釜で7日間に焼くと上質の炭になることから、その名がついたといわれています。アイヌは「イワキキンニ(棒幣になる木)」などと呼びそのまま用いたり、燻してその煙を魔除けとして用いたそうです。[5][6]

アミグダリン(C2027NO11

参考文献
  1. 林将之(2004)『葉で見分ける樹木』小学館
  2. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  3. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  4. 佐藤博二(1993)『ナナカマド果実の苦味物質について』「北海道大学農学部農場研究報告」28、pp.19-23
  5. 伊東隆夫ら(2011)『日本有用樹木誌』海青社
  6. 福岡イト子(1995)『アイヌ植物誌』草風館

Gallery

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樹形

筑波実験植物園(May 8, 2010)

樹高は10~15mで株立ちになるものもあり、太さが30cmほどになります。

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冬芽

小石川植物園(Mar. 5, 2011)

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旭川(May 31, 2012)

5~6月に白い小さな花を多く咲かせます。

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花芽

筑波実験植物園(Apr. 10, 2011)

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果実

旭川(Dec. 1, 2012)

9〜10月になると5mmほどの球形の実が赤く熟します。

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筑波実験植物園(May 8, 2010)

葉は羽状複葉です。

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若木の樹皮

筑波実験植物園(May 8, 2010)

樹皮は淡褐色で横に皮目が延びて平滑です。老木になると裂けて剥がれるものもあります。

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老木の樹皮

旭川(Mar. 31, 2012)

Property
分 類
和名 ナナカマド(七竈)
学名 Sorbus commixta
バラ目(Rosales)
バラ科(Rosaceae)
ナナカマド属(Sorbus)
分布 日本、サハリン、朝鮮半島
国内 北海道、本州、四国、九州
用途 器具材、炭材
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 高木
葉形 羽状複葉(奇数)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花)
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