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アズキナシ
Sorbus alnifolia

 北海道から九州まで広く山地に生えていますが、特に東北から北海道に多く分布しています。高さは10~15mほどで株立ちになることもあります。葉の長さは5~10cmの卵形で、葉柄は赤味を帯び、葉脈が目立ちます。樹皮は灰黒褐色でざらつきます。[1][2][3]

実らない果実

 大きさ15mmぐらいのかわいらしい白い花を5~6月ごろに咲かせ、秋には楕円形の小さな赤い実をつけます。秋から冬にかけて葉が落ちてしまっても実が枝に残ることが多く、この実は野鳥のえさになります。本種は種子を付けない凶作の年が度々発生しており、平均して3年に1回しか実を付けないという測定結果もあります。[4]

 大径木は少なく、建築材としての利用はほとんど無いようです。材は、導管が無差別に分布している散孔材であるため均質で、重硬、強靱なため道具の柄といった器具材に用いられます。

目盛りみたいな皮目

 果肉に石細胞があり、食感がシャリシャリする小さい梨のようなことからその名が付いたそうです。別名をハカリノメとも呼ばれていますが、これは枝または若い幹にある白い皮目が棹秤(さおばかり)の目盛りに似ていることから付けられたそうです。ちなみに、魚類のアナゴも側面に白い点が並んでいることからハカリノメと呼ぶ地方があります。なお、当種をナナカマド属から分離してアズキナシ属(Aria)とする見解もあります。

参考文献
  1. 林将之(2004)『葉で見分ける樹木』小学館
  2. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  3. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  4. 渡邊定元(1994)『樹木社会学』東京大学出版会

Gallery

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樹形

筑波実験植物園(May 8, 2010)

東北から北海道に多く分布しています。高さは10~15mほどで株立ちになることもあります。

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樹形

勇払原野(June 7, 2015)

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千代田区北の丸公園(May 22, 2010)

葉の長さは5~10cmの卵形です。葉脈が目立ちます。

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開葉

日光植物園(Apr. 30, 2011)

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勇払原野(June 7, 2015)

大きさ15mmぐらいの白い花を5~6月ごろに咲かせます。

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果実

千代田区北の丸公園(Oct. 25, 2011)

果肉に石細胞があり、梨のように食感がシャリシャリします。

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千代田区北の丸公園(May 22, 2010)

枝または若い幹には白い皮目が目立ちます。

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樹皮

多摩森林科学園(Apr. 29, 2010)

樹皮は灰黒褐色でざらつきます。

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木目

東大北海道演習林(June 6, 2012)

材は、導管が無差別に分布している散孔材であるため均質です。

Property
分 類
和名 アズキナシ(小豆梨)
別名 ハカリノメ
学名 Sorbus alnifolia
(Syn. Aria alnifolia)
バラ目(Rosales)
バラ科(Rosaceae)
ナナカマド属(Sorbus)
分布 日本、ウスリー、朝鮮半島、台湾、中国
国内 北海道、本州、四国、九州
用途 建築材、器具材
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 高木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花)
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