バラ目 chevron_right バラ科 chevron_right キイチゴ属 chevron_right ミヤマニガイチゴ
ミヤマニガイチゴ
Rubus subcrataegifolius

 本州の中国地方から東北地方の亜高山帯や冷温帯にある林縁といった陽の当たりやすい場所に生育しています。樹高は高さ1m程度で株立ちに。葉は通常3分裂し、中央部分は太く先に伸びて尖り、葉柄の根元には線形の托葉がひょろりと伸びています。葉の裏は粉白色を帯び、葉脈や葉柄に棘があります。棘は枝にも見られますが、こちらはまばらです。5〜6月になると前年枝(本枝は2年枝)の葉腋から枝を出し、複数個の白い花を咲かせます。この枝には小さな葉が付きますが、他の葉とは異なる不分裂葉です。5枚の花弁は楕円形でシワが目立ちます。8〜9月になると集合果が赤く熟します。甘くてフルーティーな味で種も小さく食べやすいです。[1][2]

亜高山帯のキイチゴ

 当種の近似種にニガイチゴがあります。同じ様に葉身が3裂しますが、それほど深く裂けずまた中央部はそれほど長くなりません。不分裂葉は先端が丸みを帯びるのもニガイチゴの特徴です。ニガイチゴは本州、四国、九州の丘陵地などに自生していますが、当種は標高1000mほどから上で出現します。南蔵王尾根筋の登山道でよく見られますが、いずれも標高1700m以上の縦走路です。地下に茎を伸ばして地上茎を出す別の株を作ることで1個体の生育面積を広げていきます。地上茎の寿命は2年です。両種はよく似ており、中間的な特徴の個体もあるため同種とみなす見方もありましたが、現在は別種として扱われているようです。[3]

参考文献
  1. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 鈴木和次郎(2021)『キイチゴの世界』日本林業調査会

Gallery

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樹形

南屏風岳(June 27, 2021)

本州の中国地方から東北地方の亜高山帯や冷温帯にある林縁といった陽の当たりやすい場所に生育しています。

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樹形

南蔵王刈田峠(July 27, 2021)

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南蔵王刈田峠(June 27, 2021)

葉は通常3分裂し、中央部分は太く先に伸びて尖り、葉柄の根元には線形の托葉がひょろりと伸びています。

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棘と托葉

南屏風岳(Sep. 20, 2021)

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葉の裏

南蔵王刈田峠(June 27, 2021)

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南蔵王前山(June 27, 2021)

5〜6月になると前年枝の葉腋から枝を出し、複数個の白い花を咲かせます。

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みやぎ蔵王白石スキー場ゲレンデ(May 29, 2021)

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みやぎ蔵王白石スキー場ゲレンデ(May 29, 2021)

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果実

南屏風岳(Sep. 20, 2021)

8〜9月になると集合果が赤く熟します。

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みやぎ蔵王白石スキー場ゲレンデ(May 29, 2021))

棘は枝にも見られますが、まばらです。

Property
分 類
和名 ミヤマニガイチゴ(深山苦苺)
学名 Rubus subcrataegifolius
(Syn. Rubus microphyllus var. subcrataegifolius)
(Syn. Rubus microphyllus subsp. koehneanus)
(Syn. Rubus koehneanus)
バラ目(Rosales)
バラ科(Rosaceae)
キイチゴ属(Rubus)
分布 日本
国内 本州
用途 食用(果実)
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 低木
葉形 単葉(分裂/不分裂)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花)
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