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エゾツツジ
Therorhodion camtschaticum

 国内では北海道、東北地方の高山帯に生育しています。枝は地をはって広がるため高さ10〜30cm程度しかありません。葉は枝先に互生していて葉身は3cm程度で倒卵形をしています。葉の縁には剛毛と腺毛が密生していて、葉の裏の脈上にも同様の毛が生えてよく目立ちます。エゾツツジの特徴はその花です。7〜8月に咲く花は目の覚めるような鮮やかな紅紫色で、径3〜4cmの漏斗上の花冠が横向きに咲くその姿は登山者を歓迎しているようです。果実は蒴果で花柱が残ります。国内の南限は秋田県と岩手県の県境にある秋田駒ヶ岳です。さらに南の和賀山塊や早池峰山にも自生していたという記録が過去にあったようですが、絶滅してしまったのでしょうか、現時点では判然としません。[1][2][3][4]

密生する毛

 エゾツツジは太平洋要素の1つ、風衝地植物であり風が強く積雪しにくい土地に自生しています。高山植物には至る所に毛が生えているものがよく見られます。植物体の周りにある空気を留めやすくして1つの断熱層を作ることで寒気から、また標高が高いため強くなる日差しからその身を守る役割があると考えられています。エゾツツジも例外でなく葉から若い枝、花柄から萼にいたるまで毛が密生しています。一口に毛といっても、その外形や性質などから様々な種類の毛があります。エゾツツジには3種類の毛、単細胞毛、多細胞普通毛、多細胞腺毛があるそうです。単細胞毛はその名の通り単細胞の毛、多細胞毛は複数の細胞からなる毛のこと。腺毛とは分泌物を出す毛です。[5]

参考文献
  1. 清水建美(2002)『高山に咲く花』山と溪谷社
  2. 梅沢俊(2009)『北海道の高山植物(新版)』北海道新聞社
  3. 渡辺洋一ら(2018)『ツツジ・シャクナゲ ハントブック』文一総合出版
  4. 茂木透ら(2008)『樹に咲く花―合弁花・単子葉・裸子植物(第3版)』山と溪谷社
  5. 栗田正秀(1987)『日本産ツツジ属植物雑報(二十四): エゾツツジの毛』「植物地理・分類研究」35(2), pp.99-101

Gallery

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樹形

大雪山系赤岳(July 13, 2013)

国内では北海道、東北地方の高山帯に生育しています。

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群落

大雪山系黒岳(July 26, 2014)

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群落

大雪山系小泉岳・緑岳間(July 13, 2013)

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群落

秋田駒ヶ岳(July 3, 2021)

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裏岩手連峰大深岳(July 24, 2021)

7〜8月に咲く花は目の覚めるような鮮やかな紅紫色で、径3〜4cmの漏斗上の花冠が横向きに咲くその姿は登山者を歓迎しているようです。

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秋田駒ヶ岳(July 3, 2021)

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秋田駒ヶ岳(July 3, 2021)

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秋田駒ヶ岳(July 3, 2021)

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果実

秋田駒ヶ岳(Sep. 11, 2021)

果実は蒴果で花柱が残ります。

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裏岩手連峰大深岳(July 24, 2021)

葉は枝先に互生していて葉身は3cm程度で倒卵形をしています。

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葉の裏

裏岩手連峰大深岳(July 24, 2021)

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葉の先

裏岩手連峰大深岳(July 24, 2021)

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紅葉

秋田駒ヶ岳(Sep. 11, 2021)

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樹皮

秋田駒ヶ岳(July 3, 2021)

Property
分 類
和名 エゾツツジ(蝦夷躑躅)
学名 Therorhodion camtschaticum
(Syn. Rhododendron camtschaticum)
ツツジ目(Ericales)
ツツジ科(Ericaceae)
エゾツツジ属(Therorhodion)
分布 日本、アジア東北部、アラスカ
国内 北海道、本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 低木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄同株(両性花)
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