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オガラバナ
Acer ukurunduense

 北海道から本州の奈良県まで、主に亜高山帯に自生しています。樹高は高いものだと10mほどになり主幹がはっきりしますが、株立ちする個体もよく見られます。樹皮は灰青色で皮目が目立ちますが、樹齢を重ねると縦に裂けてきます。大きいものだと葉身が15cmほどある葉は、5〜7裂していて、裂片の先は尖っています。葉の裏には灰白色の毛が生えていて、特に脈には毛が密集しています。葉柄にも毛があり、赤みを帯びます。6〜8月に咲く花は、直立する穂状の花序に100〜200個ほど付きます。オガラバナは雄性同株で、1つの花序に両性花と雄花が同棲しています。一方で、雄花だけを咲かせる花序のみの個体もあります。花弁は5枚あるのですが細長く、8本ある雄しべと見間違うほどです。雄性花の雄しべと比べて両性花の雄しべは短く、雌しべは花柱の先端が2つに分かれています。9〜10月に熟す果実は翼果ですが、その翼は鋭角です。[1][2][3][4]

麻幹

 カエデの一種なのですが、その名に「カエデ」も「モミジ」とも付かずオガラバナという変わった和名になっています。オガラとは漢字で「麻幹」と書きますが、これは皮を剥いだ麻の茎のことです。国内では一般的に、アマ科の一年草であるアマ(亜麻)の表皮にある繊維が衣類の繊維として利用されます。そして残った茎の部分がオガラです。ちなみに亜麻の種子から搾った油が食用油であるアマニ油です。あまり見ることもないかもしれませんが、お盆の時期に迎え火として燃やす薄茶色の茎がそれです。オガラのように材が柔らかいことからオガラバナとつけられたと言われています。

参考文献
  1. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(2)(第2版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 猪狩貴史(2010)『カエデ識別ハンドブック』文一総合出版

Gallery

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樹形

北大苫小牧研究林(June 13, 2020)

北海道から本州の奈良県まで、主に亜高山帯に自生しています。

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株立ちの樹形

八幡平(July 8, 2023)

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樽前山(June 23, 2013)

葉身が15cmほどある葉は、5〜7裂していて、裂片の先は尖っています。

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北大苫小牧研究林(June 13, 2020)

6〜8月に咲く花は、直立する穂状の花序に100〜200個ほど付きます。

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雄性花と両性花の花序

八幡平(July 8, 2023)

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両性花

八幡平(July 8, 2023)

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雄性花のみの花序

八幡平(July 8, 2023)

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雄性花

八幡平(July 8, 2023)

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果実

裏岩手連峰大深岳(July 24, 2021)

9〜10月に熟す果実は翼果ですが、その翼は鋭角です。

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樹皮

北大苫小牧研究林(Feb. 28, 2020)

樹皮は灰青色で皮目が目立ちますが、樹齢を重ねると縦に裂けてきます。

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樹皮

樽前山(June 23, 2013)

Property
分 類
和名 オガラバナ(麻幹花)
別名 ホザキカエデ
学名 Acer ukurunduense
(Syn. Acer caudatum subsp. ukurunduense)
ムクロジ目(Sapindales)
ムクロジ科(Sapindaceae)
カエデ属(Acer)
分布 日本、千島、サハリン、朝鮮半島、中国東北部
国内 北海道、本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 小高木
葉形 単葉(分裂)
葉序 対生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花/雄花)
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