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コハウチワカエデ
Acer sieboldianum

 本州から九州までの山地に生育している日本固有種です。高いもので樹高は15mほどになり、主幹は直立します。鳥の羽を使った団扇「はうちわ」の名が付くようにその葉は分裂しています。9裂が通常ですが、稀に5〜11裂するものもあります。5〜6月、複散房花序の小さな淡黄色の花を咲かせます。雄しべが退化した両性花と雄花が1つの花序に混在していますが、他家受粉を促すためかそれぞれの開花時期がずれています。どちらが先に咲くかは個体間で違いがあるようです。果実は水平近く開いた翼果で6〜9月に熟します。樹皮は暗灰色で生長すると縦に裂けます。全体的に毛が多く、葉の表裏、葉柄、若い枝、花柄から果柄にまで白く細かい毛が生えています。[1][2][3][4]

ハウチワカエデとの違い

 当種はハウチワカエデよりも葉が小さいことなどから名付けられたと考えられていますが、よく似ています。違いは花の色が当種は淡黄色なのに対してハウチワカエデは紅紫色。葉身に対する葉柄の長さがハウチワカエデよりも長く、葉身の3分の2以上あること。ハウチワカエデの翼果は開きが鈍角なのに対してほぼ水平であること、などの違いがあります。ハウチワカエデは北海道から分布しているので、同じ地域でも当種より標高の高い場所に自生しているようにも思えますが、ほぼ同じ場所に混在しているのを見かけます。コハウチワカエデは秋になるとその葉を美しく紅葉させることから、庭木や公園の木として植栽されることが多く、植木市でもよく見かける種です。

参考文献
  1. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(2)(第2版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 猪狩貴史(2010)『カエデ識別ハンドブック』文一総合出版
  4. 加藤雅啓ら(2011)『日本の固有植物』東海大学出版会

Gallery

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樹形

宮城県外山(May 4, 2021)

高いもので樹高は15mほどになり、主幹は直立します。

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宮城県外山(May 4, 2021)

鳥の羽を使った団扇「はうちわ」の名が付くようにその葉は分裂しています。

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宮城県外山(May 4, 2021)

5〜6月、複散房花序の小さな淡黄色の花を咲かせます。

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果実

宮城県外山(May 16, 2021)

果実は水平近く開いた翼果で6〜9月に熟します。

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果実

宮城県外山(May 16, 2021)

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樹皮

宮城県外山(May 4, 2021)

樹皮は暗灰色で生長すると縦に裂けます。

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紅葉

磐梯山(Nov. 1, 2020)

秋になるとその葉を美しく紅葉させることから、庭木や公園の木として植栽されることが多いです。

Property
分 類
和名 コハウチワカエデ(小羽団扇楓)
別名 イタヤメイゲツ(板谷名月)
学名 Acer sieboldianum
ムクロジ目(Sapindales)
ムクロジ科(Sapindaceae)
カエデ属(Acer)
分布 日本
国内 本州、四国、九州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 高木
葉形 単葉(分裂)
葉序 対生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花/雄花)
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