モチノキ目 chevron_right モチノキ科 chevron_right モチノキ属 chevron_right アカミノイヌツゲ
アカミノイヌツゲ
Ilex sugerokii var. brevipedunculata

 低山から亜高山帯の尾根といった陽の当たる場所に自生しています。樹高は高いもので5mほどで、大きいものは枝を横に広げて半球状になるものもあります。樹皮は灰白色から灰褐色で皮目が目立ちます。若い枝は紫黒色や緑色で、そこに付く葉柄も同様な色味になります。厚みのある常緑の葉は楕円形か卵形で、葉身が大きいもので3.5cm。側脈は不明瞭で葉の半分より先の縁に細かく浅い鋸歯があります。葉の表は光沢があって濃い緑色ですが、裏側は白みを帯びた淡緑色です。本種は雌雄異株であり、6〜7月には白く小さな花が咲きます。花弁は4または5枚で、雌花には退化した雄しべが花弁と同じ数だけつきます。大きさが7mmほどの丸い果実は10〜11月に赤く熟しますが、翌年の春や夏まで残るものもあります。[1][2][3][4]

クロソヨゴ

 よく似た樹木にクロソヨゴ(Ilex sugerokii var. sugerokii)があります。中部地方より西の山地に自生しているもので、樹高もほぼ同じですが、アカミノイヌツゲよりも葉身が多少大きく、また果柄がアカミノイヌツゲは1〜2cmなのに対して、2〜4cmと倍近くの長さなのが特徴です。アカミノイヌツゲは多雪地帯、また比較的標高が高いところに自生しているためミヤマクロソヨゴとも呼ばれます。

参考文献
  1. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(2)(第2版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 梅沢俊(2009)『北海道の高山植物(新版)』北海道新聞社
  4. 清水建美(2002)『高山に咲く花』山と溪谷社

Gallery

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樹形

南蔵王(標高1,700m)(Aug. 12, 2022)

低山から亜高山帯の尾根といった陽の当たる場所に自生しています。

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樹形

蔵王賽の磧(標高1,260m)(Oct. 21, 2023)

この個体の樹高は3mほどあります。

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樹形

八甲田山(標高1,170m)(July 22, 2023)

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栗駒山(July 18, 2020)

厚みのある常緑の葉は楕円形か卵形で、葉身が大きいもので3.5cmあります。

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雄花

栗駒山(July 18, 2020)

6〜7月には白く小さな花が咲きます。

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雌花

南蔵王(July 10, 2022)

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雄花

安達太良山系箕輪山(July 24, 2022)

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果実

吾妻連峰藤十郎(Sep. 4, 2022)

大きさが7mmほどの丸い果実は10〜11月に赤く熟しますが、翌年の春や夏まで残るものもあります。

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未熟果

南屏風岳(Aug. 12, 2022)

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樹皮

蔵王賽の磧(Oct. 21, 2023)

樹皮は灰白色から灰褐色で皮目が目立ちます。

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若い幹

栗駒山(July 18, 2020)

Property
分 類
和名 アカミノイヌツゲ(赤実の犬黄楊)
別名 アカツグ、ミヤマクロソヨゴ
学名 Ilex sugerokii var. brevipedunculata
(Syn. Ilex sugerokii)
(Syn. Ilex sugerokii subsp. brevipedunculata)
モチノキ目(Aquifoliales)
モチノキ科(Aquifoliaceae)
モチノキ属(Ilex)
分布 日本、台湾
国内 北海道、本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 常緑樹
樹高 低木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄異株(単性花)
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