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オトコヨウゾメ
Viburnum phlebotrichum

 本州、四国、九州の陽の光が入る林内や林縁に見られます。宮城県が北限で北陸地方までの日本海側には自生していません。日本固有種です。分枝しやすく、樹高は3mほどになります。葉身が4〜9cmの葉は先が尖り、縁には階段状の鈍い鋸歯があります。枯れて乾燥すると葉が黒く変色するのがオトコヨウゾメの特徴です。4〜5月、小さな花を枝先に咲かせます。同属のガマズミと違って花序につく花の数は少なく、花と花の間に隙間が見えるほどです。花弁は白いのですが紅色を帯びることが多く、雌しべの先端も紅色、また細長い苞も紅色を帯びています。扁平している果実は9〜11月に赤く熟すのですが、光沢のある真っ赤な実と紅葉のコントラストは綺麗です。樹皮は灰褐色、先端につく若い枝は赤褐色でよく目立ちます。[1][2][3]

珍しい名称

 オトコヨウゾメという名の由来には定説がないとされています。ガマズミをヨウゾメ、ヨーゾメ、ヨゾメと呼ぶ地域(例えば伊豆半島地方)があること、ガマズミと違って実が不味い(痩せていて食べるに値しない)ことから「オトコ」を頭に付けてその名に至ったとする説もあります。人間からはダメ出しされたような当種ですが、ツキノワグマに採食されているのも確認されています。あまり大きくならず場所を取らないため庭木として売られていることが多く、果実も果実酒にすると意外と良いそうで、捨てたものではないです。

参考文献
  1. 茂木透ら(2008)『樹に咲く花―合弁花・単子葉・裸子植物(第3版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 加藤雅啓ら(2011)『日本の固有植物』東海大学出版会

Gallery

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樹形

宮城県外山(Oct. 10, 2021)

分枝しやすく、樹高は3mほどになります。

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宮城県深山(Apr. 30, 2021)

縁には階段状の鈍い鋸歯があります。枯れて乾燥すると葉が黒く変色するのがオトコヨウゾメの特徴です。

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宮城県外山(May 4, 2021)

4〜5月、小さな花を枝先に咲かせます。同属のガマズミと違って花序につく花の数は少なく、花と花の間に隙間が見えるほどです。

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左にガマズミの花

宮城県五社山(May 4, 2021)

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果実と紅葉

秋保大滝植物園(Nov. 6, 2021)

扁平している果実は9〜11月に赤く熟すのですが、光沢のある真っ赤な実と紅葉のコントラストは綺麗です。

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果実

山形市野草園(Oct. 9, 2021)

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樹皮

宮城県深山(Apr. 30, 2021)

樹皮は灰褐色、先端につく若い枝は赤褐色でよく目立ちます。

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宮城県深山(Apr. 30, 2021)

Property
分 類
和名 オトコヨウゾメ
学名 Viburnum phlebotrichum
マツムシソウ目(Dipsacales)
ガマズミ科(Viburnaceae)
ガマズミ属(Viburnum)
分布 日本
国内 本州、四国、九州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 低木
葉形 単葉(分裂)
葉序 対生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花)
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