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カンボク
Viburnum opulus var. sargentii

 北海道と本州の山地の林内に生えています。北海道では平地でもよく見られ、一方の本州では中部以北の主に日本海側や内陸部に生育しています。株立ちして高さは6mほどになります。5〜7月、枝先に散房花序の花を咲かせます。アジサイ属のように周りに装飾花が、その中心に多数の小さな両性花が付きます。ただしアジサイ属の装飾花は萼が変化したものですが、カンボクの装飾花は他のガマズミ属と同様に花冠が大きくなったものです。9〜10月に球形の赤い果実が実ります。広卵形の葉は特徴的で3つに分裂して粗い鋸歯があります。中には分裂しない葉、アサガオの葉のような鋸歯の目立たない葉もあります。樹皮は暗灰褐色です。[1]

肝木

 材は香りがあって爪楊枝に用いられました。昔は枝葉を煎じて傷口を洗ったり、湿布や骨を継ぐために使用されていたようです。またアイヌはこの木を箸にして使用していたとのこと。殺菌作用があるとも言われています。江戸時代に房楊枝と呼ばれるものがありました。箸状にしたカンボクの材の片端を煮て柔らかくし、房状に割いたもので歯磨き用として用いられていて、肝木楊枝とも呼んだそうです。漢名の「肝木」はどのような由来なのか分かっていません。[2][3]

参考文献
  1. 茂木透ら(2008)『樹に咲く花―合弁花・単子葉・裸子植物(第3版)』山と溪谷社
  2. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  3. 深津正(1993)『木の名の由来』東京書籍

Gallery

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樹形

北大植物園(June 16, 2012)

北海道と本州の山地の林内に生えています。

広卵形の葉は特徴的で3つに分裂して粗い鋸歯があります。

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新葉

勇払原野(May 10, 2014)

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開花

勇払原野(June 22, 2014)

5〜7月、枝先に散房花序の花を咲かせます。

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勇払原野(June 23, 2018)

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果実

ウトナイ湖(Sep. 21, 2013)

9〜10月に球形の赤い果実が実ります。

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樹皮

ウトナイ湖(June 30, 2013)

樹皮は暗灰褐色です。

Property
分 類
和名 カンボク(肝木)
学名 Viburnum opulus var. sargentii
(Syn. Viburnum sargentii)
(Syn. Viburnum opulus var. calvescens)
(Syn. Viburnum opulus subsp. calvescens)
マツムシソウ目(Dipsacales)
ガマズミ科(Viburnaceae)
ガマズミ属(Viburnum)
分布 日本、サハリン、朝鮮半島、中国
国内 北海道、本州
用途 楊枝
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 小高木
葉形 単葉(分裂)
葉序 対生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(両性花)
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