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シラカシ
Quercus myrsinifolia

 東北南部から九州の内陸の台地や低山に生えています。特に関東地方ではありふれた樹種です。高さ15m以上になり、大きいものは20mに達します。幹は真っ直ぐに伸び、縦長の樹形になります。葉は厚くて光沢があり細長く、長さが7〜14cmになります。同属のウラジロガシも細長いですが、葉の裏側はウラジロガシほど白くはありません。樹皮は灰色で滑らかですが、皮目が縦に繋がったり、浅く縦に裂けたりします。 花は5月ごろに咲きます。雄花は5〜12cmの長さで垂れ下がった花序に数十個つきます。一方の雌花は新枝の先に直立します。果実は長さ2cm程度のドングリで、花が咲いた年の秋に熟します。[1][2][3]

 本種の特徴は他のカシの仲間に比較して最も耐陰性が強いことです。極相となって、その稚樹も親木の影に曝されても生長できるため、大きな撹乱がなければ何世代にもわたってシラカシの森が続いていくことになります。また萌芽力も強いです。[4]

材質

 同じカシであるアカガシに比較して材が白いのでシラカシと呼ばれたいるそうです。気乾比重が平均0.83と材は重厚ですが、一方で加工が難しい材です。硬く、粘り強くて摩擦や衝撃によく耐える特徴を持っているため、戦前には荷車や軍の砲車用材にも使われていました。また、木刀としてアカガシやイチイガシよりも上級品とされているそうです。[5][6]

参考文献
  1. 林将之(2004)『葉で見わける樹木』小学館
  2. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  3. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  4. 渡辺一夫(2009)『イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか』築地書館
  5. 農商務省山林局(1912)『木材ノ工藝的利用』大日本山林會
  6. 伊東隆夫ら(2011)『日本有用樹木誌』海青社

Gallery

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樹形

多摩森林科学園(June 19, 2010)

高さ15m以上になり、大きいものは20mに達します。幹は真っ直ぐに伸び、縦長の樹形になります。

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樹形

小石川植物園(Mar. 27, 2011)

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多摩森林科学園(June 19, 2010)

同属のウラジロガシも細長いですが、葉の裏側はウラジロガシほど白くはありません。

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多摩森林科学園(June 19, 2010)

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葉の裏

多摩森林科学園(Mar. 19, 2011)

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雌花序

小石川植物園(May 4, 2011)

花は5月ごろに咲きます。雌花は新枝の先に直立します。

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雄花序

小石川植物園(May 4, 2011)

雄花は5〜12cmの長さで垂れ下がった花序に数十個つきます。

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果実

小石川植物園(Nov. 3, 2011)

果実は長さ2cm程度のドングリで、花が咲いた年の秋に熟します。

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樹皮

多摩森林科学園(June 19, 2010)

樹皮は灰色で滑らかですが、皮目が縦に繋がったり、浅く縦に裂けたりします。

Property
分 類
和名 シラカシ(白樫)
学名 Quercus myrsinifolia
ブナ目(Fagales)
ブナ科(Fagaceae)
コナラ属(Quercus)
分布 日本、中国、台湾
国内 本州、四国、九州
用途 建築材、器具材、薪炭材、榾木
特 徴
針広 広葉樹
常落 常緑樹
樹高 高木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 鋸歯
雌雄 雌雄同株(単性花)
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