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シデコブシ
Magnolia stellata

 日本固有の樹木で、愛知県、岐阜県、三重県の伊勢湾周辺にのみ自生していて、平成23年12月現在、環境省にて絶滅危惧II類に指定されています。ただし、庭木や公園樹として植栽されることが多く、自生地以外でも見ることができます。[1][2][3]

東海丘陵要素

 シデコブシは東海丘陵要素と呼ばれる特有な植物の1つです。東海丘陵要素が見られる自生地は東海地方の丘陵や台地の低湿地またその周辺で見られ、河川や扇状地などで堆積した砂礫層で覆われています。その他の代表的な樹種にヒトツバタゴ、ハナノキがあり、河川に近い(地面と水位が近い)方からシデコブシ、ハナノキ、ヒトツバタゴの順に自生地が分布しています。そのためか湿り気の高いところに多いハンノキやミヤマウメモドキと群落を作っているそうです[4][5]。

 樹高は5mほどになり、樹皮は灰白色ですべすべしています。冬芽のうち、花芽は枝の先端に付き、葉芽は枝の横に付きます。いずれも白から黄色の毛で覆われていますが、花芽の方が大きいです。葉は長さが5〜10cmの楕円形で、基部が細くなることが多いです。葉が展開する前の3〜4月に花が咲きます。花弁は12〜18個で細長くて白色から濃い桃色、花全体の大きさは7〜10cmになります。

「しで」

 面白いのは果実の形です。同属のコブシやキタコブシと同様に実が複数個詰まった集合果で、10月ごろに熟すと裂けて赤い実が姿を現し、白い糸状のもので繋がってぶら下がります。コブシの由来はこの集合果が握りこぶしに似ているから付けられたそうです。「シデ」は神棚のしめ縄から垂らす紙の「しで(紙垂/四手)」に花弁が似ていることからと言われています。

参考文献
  1. 林将之(2004)『葉で見わける樹木』小学館
  2. 茂木透ら(2006)『樹に咲く花―離弁花(1)(第4版)』山と溪谷社
  3. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  4. 後藤稔治ら(1997)『東海地方の丘陵地にみられるシデコブシ群落とその立地について』「日本生態学会誌」 47(3)、pp.239-247
  5. 糸魚川(2007)『シデコブシ・ハナノキ・ヒトツバタゴの自生地の地形と地質(予報)』「地學雜誌」116(5)、pp.673-680

Gallery

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樹形

軽井沢町植物園(Aug. 17, 2011)

日本固有の樹木で、愛知県、岐阜県、三重県の伊勢湾周辺にのみ自生していいます。

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花芽

筑波実験植物園(Apr. 3, 2011)

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筑波実験植物園(Apr. 3, 2011)

花弁は12〜18個で細長くて白色から濃い桃色、花全体の大きさは7〜10cmになります。

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小石川植物園(Apr. 10, 2011)

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果実

軽井沢町植物園(Aug. 17, 2011)

実が複数個詰まった集合果で、10月ごろに熟すと裂けて赤い実が姿を現し、白い糸状のもので繋がってぶら下がります。

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果実

筑波実験植物園(Sep. 23, 2011)

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軽井沢町植物園(Aug. 17, 2011)

葉は長さが5〜10cmの楕円形で、基部が細くなることが多いです。

Property
分 類
和名 シデコブシ(四手辛夷)
別名 ヒメコブシ
学名 Magnolia stellata
(Syn. Magnolia tomentosa)
モクレン目(Magnoliales)
モクレン科(Magnoliaceae)
モクレン属(Magnolia)
分布 日本
国内 本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 落葉樹
樹高 小高木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 互生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄同株(両性花)
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