日本固有種で、北海道から本州山陰地方の主に日本海側に分布する多雪地の林床に自生しています。
エゾユズリハ
Daphniphyllum macropodum subsp. humile
日本固有種で、北海道から本州山陰地方の主に日本海側に分布する多雪地の林床に自生しています。樹高は1〜3mほどで、幹が地を這うようにしてから斜上することが多いです。粘り強くてよくしなる枝は若い時は赤く、成長すると灰褐色となり皮目が目立ちます。常緑の葉は大きいものだと葉身が20cm近くにもなり、裏は白色を帯び、一方で葉柄は赤味を帯びます。5〜6月に前年枝の葉腋から花序を出し花を咲かせます。雄花は萼片も花弁もなく雄しべは剥き出しです。対する雌花も花弁がなく、柱頭は2〜4つに裂けて外側にそり返ります。9〜10月に熟す果実は青味がかった黒色です。[1][2][3]
名の由来
日本海側の多雪地帯に適合したと考えられる植物を日本海要素と呼びます。エゾユズリハもその1つです。南東北から西の太平洋側にはユズリハやヒメユズリハが自生しています。ユズリハ(譲葉)の名の通り、若々しい新葉にその代を譲るかのように古い葉が落ちます。この世代交代が途切れることなく続くことが子孫繁栄に見立てられ、縁起物として葉を正月飾りに使われたと考えられています。エゾユズリハもユズリハと区別されず、古より用いられていたようです。ユズリハの仲間は毒性のあるアルカロイド類を含んでいますが、民間療法の駆虫薬として利用されてきました。家畜においてもその毒性は強く、北海道の長万部でエゾユズリハを食した放牧牛が歩行困難な状態となり、また死亡例も確認されています。生の葉に換算して3.0g/kgの投与後32時間で牛が急死しています。アルカロイドの主要成分は、ダフニフィリン、ユズリミンとされており、これらが毒性を持つと考えられています。ユズリハからは数々のアルカロイドが単離されており、これらはユズリハアルカロイドと総称されています。[4][5][6]
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常緑の葉は大きいものだと葉身が20cm近くにもなり、裏は白色を帯び、一方で葉柄は赤味を帯びます。
5〜6月に前年枝の葉腋から花序を出し花を咲かせます。
9〜10月に熟す果実は青味がかった黒色です。
粘り強くてよくしなる枝は若い時は赤く、成長すると灰褐色となり皮目が目立ちます。
Property
| 分 類 | |
|---|---|
| 和名 | エゾユズリハ(蝦夷譲葉) |
| 学名 | Daphniphyllum macropodum subsp. humile (Syn. Daphniphyllum macropodum var. humile) (Syn. Daphniphyllum humile) |
| 目 | ユキノシタ目(Saxifragales) |
| 科 | ユズリハ科(Daphniphyllaceae) |
| 属 | ユズリハ属(Daphniphyllum) |
| 分布 | 日本 |
| 国内 | 北海道、本州 |
| 用途 | |
| 特 徴 | |
|---|---|
| 針広 | 広葉樹 |
| 常落 | 常緑樹 |
| 樹高 | 低木 |
| 葉形 | 単葉(不分裂) |
| 葉序 | 互生 |
| 葉縁 | 全縁 |
| 雌雄 | 雌雄異株(単性花) |