ツゲ目 chevron_right ツゲ科 chevron_right ツゲ属 chevron_right チョウセンヒメツゲ
チョウセンヒメツゲ
Buxus microphylla var. insularis

 国内では長崎県の対馬、広島県と岡山県に自生しています。樹高は1〜2mほどになり、こんもりとした樹形になります。対生につく葉の葉身は1cmと小さく、1〜3cmほどになるツゲ(Buxus microphylla)よりも小ぶりです。またツゲと異なり、若い枝や葉柄に細かな毛があります。朝鮮半島によく見られ、葉が小さいことからその名がついたと言われています。3〜4月に花弁のない花が咲きます。1つの雌花の周りに数個の雄花が付きますが、ぱっと見ではそれが1つの両性花のように見えます。黒光りする果実が9〜10月に熟します。樹皮は灰白色から灰褐色で、不規則に表面が細かくひび割れます。[1][2]

広島県帝釈峡

 朝鮮半島や中国で見られるものの日本では九州から中国地方、また四国地方の限られた地域、特に石灰岩地域に多く自生しているものがあります。その代表的な土地が広島県の帝釈峡です。広島県北東部にある中国山地の中央に位置する渓谷で、石灰岩台地が侵食されて形成されたカルスト地形です。この帝釈峡にチョウセンヒメツゲが自生しています。同様にこの地域に隔離分布している希少種の樹木にはシロヤマブキ、キビノクロウメモドキ、ヤマトレンギョウ、オニヒョウタンボクなどがあります。イタヤカエデの変種であるその名もタイシャクイタヤは帝釈峡でしか見ることができません。[3][4]

参考文献
  1. 茂木透ら(2009)『樹に咲く花―離弁花(2)(第2版)』山と溪谷社
  2. 林将之(2014)『樹木の葉』山と溪谷社
  3. 兼子伸吾ら(2002)『帝釈峡の植物相における絶滅危惧植物』「広島大学総合科学部紀要IV理系編」28, pp.85-107
  4. 濵田展也(2007)『帝釈峡地域の希少樹種』「樹木遺伝資源連絡会誌」2, pp.2-3

Gallery

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樹形

北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

樹高は1〜2mほどになり、こんもりとした樹形になります。

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北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

葉の葉身は1cmと小さく、1〜3cmほどになるツゲよりも小ぶりです。

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北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

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春の紅葉

北大苫小牧研究林(Apr. 7, 2019)

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北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

3〜4月に花弁のない花が咲きます。

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北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

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未熟果

北大苫小牧研究林(Aug. 30, 2018)

黒光りする果実が9〜10月に熟します。

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果実

北大苫小牧研究林(Oct. 13, 2018)

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樹皮

北大苫小牧研究林(Apr. 28, 2018)

樹皮は灰白色から灰褐色で、不規則に表面が細かくひび割れます。

Property
分 類
和名 チョウセンヒメツゲ(朝鮮姫黄楊)
学名 Buxus microphylla var. insularis
(Syn. Buxus sinica var. insularis)
ツゲ目(Buxales)
ツゲ科(Buxaceae)
ツゲ属(Buxus)
分布 日本、朝鮮半島
国内 本州
用途
特 徴
針広 広葉樹
常落 常緑樹
樹高 低木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 対生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄同株(単性花)
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