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クチナシ
Gardenia jasminoides

 静岡県から西側、四国、九州、沖縄の林縁に生えています。樹高は1〜2mほどになり、庭木として植えられていることも多いです。樹皮は灰褐色です。葉は楕円形で、葉先も葉柄側も細く尖っています。6〜7月、直径5〜6cmの白い花を枝先に咲かせます。甘い花の香りは濃厚です。合弁花ですが、先端が分裂しているため離弁花のようにも見えます。分裂は5〜7ですが、その多くは6裂です。雌しべは中央に1本、雄しべは花弁が分裂している隙間に入ることが多いようです。実は長さ2〜3cmの楕円形で、萼片が実の先端に残ります。11〜12月にオレンジ色に熟します。[1][2]

「栗きんとん」の黄色

 クチナシの実は、古くから食品や衣類の黄色染料として用いられてきました。よくお正月に食べられる栗きんとん、また、たくあんの黄色は一般的にクチナシで染められています。乾燥したクチナシの実は今でもスーパーなどで着色料として売られています。クチナシで染めた染飯(黄飯)があります。乾燥したクチナシの実で黄色く染めた水で炊かれたご飯で、名古屋、大分県臼杵市や静岡県東伊豆町では端午の節句やお祝いの席に出されるとのことです。黄飯は、サフランの雌しべで染めたパエリヤのように見えます。事実、いずれも同じカロテノイド色素であるクロシンクロセチンを含み、薬効があると言われています。クチナシの名の由来は、果実が熟しても先端の口が裂けないことを表した「口無し」からなど、諸説あるようです。[3][4]

クロシン(C446424

クロセチン(C20244

参考文献
  1. 茂木透ら(2008)『樹に咲く花―合弁花・単子葉・裸子植物(第3版)』山と溪谷社
  2. 上原敬二(1959)『植物大図説』有明書房
  3. 近雅代(1999)『くちなしカロテノイド色素について』福岡女子短大紀要 57、pp.23-37
  4. 野口英昭(1995)『静岡県樹木名方言』朝日新聞社

Gallery

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樹形

小石川植物園(June 26, 2011)

樹高は1〜2mほどになります。

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小石川植物園(June 26, 2011)

6〜7月、直径5〜6cmの白い花を枝先に咲かせます。

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小石川植物園(June 26, 2011)

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果実

小石川植物園(Nov. 3, 2011)

実は長さ2〜3cmの楕円形で、萼片が実の先端に残ります。

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小石川植物園(Sep. 23, 2011)

葉は楕円形で、葉先も葉柄側も細く尖っています。

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樹皮

小石川植物園(June 26, 2011)

樹皮は灰褐色です。

Property
分 類
和名 クチナシ(梔子)
学名 Gardenia jasminoides
リンドウ目(Gentianales)
アカネ科(Rubiaceae)
クチナシ属(Gardenia)
分布 日本、中国南部、台湾、インドシナ、ヒマラヤ
国内 本州、四国、九州、沖縄
用途 染料(果実)
特 徴
針広 広葉樹
常落 常緑樹
樹高 低木
葉形 単葉(不分裂)
葉序 対生/3輪生
葉縁 全縁
雌雄 雌雄同株(両性花)
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