南東北地方から沖縄まで、耐潮性が強く主に沿海地に生え、高さは20mにもなります。
ヤブニッケイ
Cinnamomum yabunikkei
南東北地方から沖縄まで、耐潮性が強く主に沿海地に生え、高さは20mにもなります。西日本ではありふれた珍しくない木です。樹皮は灰黒色で皮目がめだちません。若い枝や幹は黄緑色や緑色です。常緑の葉は長さが6〜12cmで表面はつやがあります。枝から出る葉の順序が少し変わっています。一種の互生ではあるのですが、右左右左と1つずつではなく、右左左右右左左のように2つずつ交互に枝に付き、これをコクサギ型葉序と呼びます。ヤブニッケイの葉は、葉脈がつけ根近くから3本に分かれて先端に向かって並ぶ「三行脈」となるのが特徴です。同属のクスノキにも見られますが、ヤブニッケイは両側葉脈の2本が途中で消えます。若葉は赤褐色を帯びます。長い花柄の先に、径が5mmほどの淡い黄緑色の花を6〜7月に咲かせます。果実は10〜11月に黒紫色に熟します。[1][2]3]
カカオの代替品
戦時中、輸入に依存していたカカオが手に入りにくくなりました。ヤブニッケイの種子から搾取した油がカカオ脂と同様に体温に近い温度で溶けることから、その代用に使われたそうです。韓国では、葉を入浴剤やお茶として、民間療法として樹皮を鎮痛効果や血液循環を目的に利用されているそうです。樹皮にはα-フェランドレン、リナロール、オイゲノールなどが含まれているそうです。「ヤブ」と名が付きますが、葉や樹皮がニッケイほど香りが強くないのでヤブと、またニッケイに似ていて薮に生えているのでヤブと呼ばれたとも言われています。また燈油に用いられたことからアブラダモとも呼ばれています。[4]
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Property
| 分 類 | |
|---|---|
| 和名 | ヤブニッケイ(薮肉桂) |
| 別名 | クロダモ、アブラダモ |
| 学名 | Cinnamomum yabunikkei (Syn. Cinnamomum tenuifolium) (Syn. Cinnamomum tenuifolium f. nervosum) (Syn. Cinnamomum pedunculatum) (Syn. Cinnamomum japonicum) (Syn. Cinnamomum japonicum f. tenuifolium) (Syn. Cinnamomum insularimontanum) |
| 目 | クスノキ目(Laurales) |
| 科 | クスノキ科(Lauraceae) |
| 属 | ニッケイ属(Cinnamomum) |
| 分布 | 日本、中国 |
| 国内 | 本州、四国、九州、沖縄 |
| 用途 | 建築材、器具材 |
| 特 徴 | |
|---|---|
| 針広 | 広葉樹 |
| 常落 | 常緑樹 |
| 樹高 | 高木 |
| 葉形 | 単葉(不分裂) |
| 葉序 | 互生(コクサギ型) |
| 葉縁 | 全縁 |
| 雌雄 | 雌雄同株(両性花) |